2009年11月5日木曜日

天邪鬼




先日お休みを使って京都まで行ってきました。せっかく京都に来たのだから「お寺に行こう!!」と安易なプランの元歩き始めたのですが、ヒールが痛くなり京都駅から一番近い“西本願寺”に一瞬で進路が決まりました。
西本願寺とは浄土真宗のお寺で、親鸞聖人が入滅後、末娘がその遺骨を安置したのが発祥だそうです。
その後豊臣秀吉により寺地の寄進を受け、現在の堀川六条に移転されています。幕末には京都を治安を守る「新撰組」の本拠地にもなっていたそうです。
お寺をゆっくり見るのはもしかしたら修学旅行以来かも。。と思いながら足を踏み入れると、そこはやはり日本人なのかとても心のやすらぐ空間でした。
「この柱の木材は何で出来ているんだろう?」と思わず考えてしまうのは職業病ですね。
お寺そのものももちろん荘厳で素敵だったのですが、私が一番興味をそそられたのは「縁の下の力持ち」を絵に描いたような、石で出来た水受けを支えている坊主の子供の石像でした。屋根に溜まった後に雨どいをつたって流れ落ちてくる雨水が溜まる天水受けを平然とした表情で支えているのです。
近くで庭掃除をされていたお坊さんに、「あの支えている子供は何ですか?」と問いかけてみると、「あまのじゃくです。」とのお答えが!
天邪鬼(あまのじゃく)とは日本古来の妖怪で、人の心を読み取って反対に悪戯をしかける小鬼だそうです。それが転じて“人の言う事をきかない”“素直ではない”場合に使われる事が多いですよね。
その「あまのじゃく」が何故建物をしっかり支えているのか??
「あまのじゃく」とは言われた事と反対の事をする、反発する事にかけては右に出るものはいない、その習性を利用して建物を最も頑丈に支えてくれるというまじないであるというのが一説にあるそうです。
今もしっかり建物に反発して支えているのですね。
ある意味言われた事の反対の事を一生懸命する、純粋な心の持ち主なのでは?と可愛らしくなりました。
普段出かけない所に足を運ぶと、いろんな発見がありますね。
皆さんも紅葉真っ盛りの京都に行かれた際は、足の痛くならない適度な距離にある西本願寺に行ってみて下さいね。



2 件のコメント: